聖なるいじめられっ子の冒険

このブログは昔の作家の面白エピソードを主に紹介しようと思っています。よろしく

人生の帳尻を合わせるということ

お久しぶりです。ネタローです。

 

 今日は人生の帳尻を合わせるということについてつらつらと述べてみたいと思います。と言っても、幸運と不幸の総量がどうとか、若いとき苦労しなかったから後で苦労するとか、そういう話じゃありません。

 じゃあ何かっていうと、幼いときに空いた心の穴はどこかで埋められるという話です。

 

 僕は自慢ではないですがあまり家庭環境が良くなく、子供の頃は両親が毎日怒鳴りあっている家庭に育ちました。そのせいか引っ込み思案で自信がなく、他人が自分を愛している、必要としているという実感の乏しいまま成長しました。

 そうすると、どこにいても遠慮がちだったり自分の要求を上手く伝えられないんですね。多分、ツイッターによくいる非リアもこういう人が多いんじゃないかと思います。

 

 僕は小学校時代孤立していた時期があって、この時代自体にあまりいい思い出がないのですが、幾つか自分の中で決定的に欠落してしまったと感じる部分があります。

 それは、同級生の女の子とキャッキャする経験であったり友達と心からワイワイする経験です。僕は割合頭のいい子供だったので孤立してしまった後はすぐに対人戦略

*1

を練り直して、男子とは良好な関係を築くことができたのですが、その戦略のせいでいつも他人に気を使ってしまい、自分といても楽しくないだろう、だからこういう振る舞いをしないとけない、みたいな思考をするようになってしまいました。(女子とは最後まで打ち解けませんでした。)

 

 外面はにこやかでも内心ブルブル震えているような人間の出来上がりです。

 中学高校でもこういう生き方を続けた結果、大人になっても何か足りたない、何かかけているという思いが消えなくなってしまいました。僕は世間的に見るとむしろ恵まれた方だと思うのですが、僕の中で抜けないトゲ、あるいはぽっかりと空いた穴が何をしていても何か足りない、何か不完全だという満たされない思いを作り出してしまうようになったのです。

 

 こういう満たされない何かの何が問題かって、人生の次のステップへ進んでも周りと同じように動けないんですよ。例えば異性との交際。

 僕にとって異性との交際ってのはセックスとか不倫とか合コンとかではなくて、誰々は誰々のことが好きとか、校舎裏に呼び出して告白みたいな小学校高学年レベルのものです。それは中高男子校だったからってだけではなくて、僕の人生で、小学校高学年の時にクラスの秘密アンケートで気になってる男子リストに名前が上がるとか女子グループと遊びに出かけるとか、足が早くてすごーいって褒められるとかそういうことがなかったからだと思うんです。

 こういう幼い異性体を充分に消化せずに大人になると、大学に入ってからも、周りの男女観の変化についていけなくて、合コンで誰それを持ち帰ったとかあいつの体はよかったとかあの子誰々に食われたらしーよwみたいな普通の大学生がする会話そのものに嫌悪感を感じてしまい、異性そのものから遠ざかっちゃうわけです。

 

 同じことが他の交友関係にも言えて、僕は友達と心からワイワイしたことがないので大人になってからも10年来の親友にすら心を開けない状態だったわけですけど、最近になってちょっとずつ変わってきました。

 

 まず、友達の機嫌を取らなくて良いということに気づけました。

 これだけ長く付き合ってると向こうも相当の時間を自分に費やしてくれているのでちょっとやそっとのことでは怒られないんですね。で、自分も徐々に気を使わなくていいことがわかってきて、居心地が良くなってきて、それで今まで隠してきたことも結構オープンにできるようになりました。今までは嫌われるとかバカにされると思って隠してきたことを正直に話せました。

 次にこちらから遊びに誘えるようになりました。 

 今までは俺の誘いなんか迷惑に違いないと思ってたんですが、いろんな経験をして自分から動かなければダメだと気づけたので誘ってみることが多くなりました。そうすると断られることも多いんですが結構応じてくれるんですね。で、また会いたいとか言ってくれる人もいるし徹夜に付き合ってくれる人もいるしで意外と自分から誘っても悪い気持ちを持たれないんだなということがわかりました。

 

 リア充はこういうことに人生の早い段階で気づいて大量のトライアンドエラーを繰り返して大量の失敗した人間関係と同じくらい大量の成功した人間関係を築いていくから人生が楽しいんだろうと思いました。僕はこれに気づくまで28年かかっちゃったので彼らにはもう追いつけないかもれませんが、自分のこれからの人生をより豊かにしていきたいですね。

 

 さて、これは余談なんですが、半年くらいだらだらラインを続けている女性がいて、僕はライン半年ガールと呼んでいるのですが、彼女と遊ぶ機会がありました。

 彼女がスマブラを持ってきてくれて二人で遊んだのですが、これが楽しかった。何の気兼ねもなく、彼女への対抗心も、自分がどう見られるか心配することもなく、思う様スマブラしました。

 

 

 彼女も結構闇のある人なんですが、僕と遊んだのを楽しいと言ってくれて素直に嬉しかった。。。

 僕は昔64のスマブラを買ってもらうも友達を家に呼ぶ勇気が出ずに一人で黙々とプレイしていた思い出を持つだけにこの経験は自分の中の何かが浄化されたような気がしました。

 

 人は変わることができ、失われた時はとり戻すことができると信じてこれからも自分の穴を埋めていく作業を続けていきたいです。ネタローでした。

*1:その戦略とは徹底的に空気を読み、ひょうきんなキャラを演じることで無害な存在になるということです